歴史を辿って縄文人の歯ってどうなってたの??
投稿日:2024年10月25日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは、トリートメントコーディネーターの米田です^^
最近は芸術の秋ということで読書、勉強、お料理などといろいろなことに挑戦しています!
その中でも自分の調合でオリジナルのアロマを作る体験をしたのですが、お気に入りの香りにお部屋が包まれてすごく幸せな時間を過ごすことができています(^。^)
まだまだ秋を楽しみたいです!
本日は人間の歯の歴史を一緒に辿ってみたいと思います!!!
歴史の中で口腔内はどのように変化していきたのでしょうか?
そもそも日本人は歴史を辿ると縄文人や弥生人が現生人類に属します。
まず縄文人の場合
・歯が小さい
・咬耗により叢生はない
・ひどい咬耗
・成人においては鉗子状咬合
鉗子状咬合とは…
正式には「切端咬合」と呼ばれ、毛抜きのように歯の先端がぴったりと当たる噛み合わせで、正常とはされていない噛み合わせです。
下の歯が正常な位置よりも前に出ている「受け口」傾向のかみ合わせのことを言います。
この4つが一般的でした。
縄文人は、現代人とは異なり歯が激しく咬耗していました。
咬耗の主な原因としては、上下の歯どうしがこすれて生じると食物とその中の異物(砂等)によってだと言われています。
弥生時代に入ると、北方系のモンゴロイドである弥生人の場合、縄文人よりも大きな歯を持ち、稲作をもたらしたことで
・咬耗が減少
・叢生
・鋏状咬合
鋏状咬合は…
「シザーバイト」とも呼ばれ、上の臼歯(奥歯)が外側、下の奥歯が内側にズレているため、奥歯で咬んだときに、上下の奥歯がしっかり噛み合わない症状です。
ハサミのように上の歯の内側に下の歯が軽く接触するため、安定した咬み合わせが得られず、食べ物が咬みにくい状態のことを言います。
このように縄文人から弥生人の咬合様式は大きく変化したため、叢生が生じたとい言われています。
咬耗量は、縄文人から現代人にかけて劇的に減少してきましたが稲作をしていた弥生人は、縄文人に比べ臼歯は同等であるが前歯の咬耗量の減少が見られるという面白いことがわかりました。
狩猟採集から農耕への移行に伴って前歯の咬耗量が減る現象は、他の地域にも見られています。
そして鎌倉時代になると、前歯の咬耗が劇的に減っていきます。
これは箸を用いる文化の普及が要因とされています。
そこから臼歯部の咬耗量が著しく減ったのは、江戸時代の江戸の住人からと言われていて、これは食文化に大きな変化があったと推測されます。
江戸時代以降は現代まで大きな変化は見られません。
噛み合わせに関しても現代社会では不正咬合が珍しくないですが、縄文時代にはこのような不正咬合という問題は事実上存在しなかったと言われています。
私たちの歴史上、大半の時代をタフで力強い咀嚼が必要とし、かつ歯の激しい咬耗を引き起こすような食環境の下で過ごし進化してきました。
顎骨と歯列の発育はそうした環境を前提として作られてきた可能性が高いと考えられています。
現代の不正咬合の増加はこうした時代の前提が崩れたために生じ、食生活の変化からくる顎骨の発育不良があげられます。
(これは遺伝子の変化を伴わないので顎の退化現象ではないと言われています。)
このように歴史の中で食事や生活背景の変化によって人間の口腔内は変化してきました。
今後ももしかしたら時代のようにこんなに大きな変化はなくとも、少しづつ変化することがあるかもしれないのでぜひ定期的に歯医者さんへ受診して歯科のトレンドをキャッチしてください!笑
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