タバコが身体に及ぼす影響は?
投稿日:2022年6月3日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは!
衛生士の江頭です^ ^
最近気温が一気に上がる日が多くて、梅雨を通り越して夏みたいな日が続いていますね!
熱中症になる方も出てきているようなので水分補給をしっかりして、皆さんも熱中症にはお気をつけください( ; ; )
さて今日は、『喫煙と歯周病の関係』についてお話させていただきます!
最近は『禁煙』と掲示されているお店やエリアがかなり増えてきましたね。
『喫煙が身体に悪影響を及ぼす』ということはご存知の方が多いかと思います。
では具体的にどう悪影響を及ぼすのでしょうか?
タバコの煙に含まれるニコチンやタールなどの化学物質は、喫煙者本人はもちろん、喫煙する意思のない周囲の人々にも影響を及ぼします。
喫煙は、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病などの全身疾患だけではなく、口腔がんや歯周病の発症にも関係が深いです。
喫煙と関係のある口腔疾患及び症状は、以下のものが挙げられます。
・能動喫煙によるもの
→歯肉メラニン色素沈着、口腔がん、白板症、歯周病、色素沈着、味覚の減退、口臭、唾液の性状の変化と分泌量の低下
・受動喫煙によるもの
→歯肉メラニン色素沈着、歯周病
・妊婦喫煙によるもの
→口唇裂、口蓋裂
タバコを吸っていると歯肉の腫れや出血が見た目上では抑えられてしまうので、患者さん自身が歯周病に気づきにくくなってしまいます。
実際に歯周病の治療を始めても何もしないでいるよりは改善しますが、歯肉の治りは悪く、手術を行ったとしても効果の現われ方が非喫煙者よりも低いです。
しかも、治療後経過を追っていくと、喫煙者の歯肉は再び悪くなっていく傾向にあります。
一体なぜこういう事が起こるのでしょうか?
タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素供給を妨げますし、「ニコチン」は一種の神経毒で、血管を縮ませるので、体が酸欠・栄養不足状態になります。
ニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせるので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。
更に傷を治そうと組織を作ってくれる細胞の働きまで抑えてしまうので、手術後も治りにくくなってしまいます。
また、「ヤニ」という形で歯の表面に残っているので、歯がざらざらしてバイ菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出しつづけることになってしまうんです。
このように、喫煙をすることで身体には様々な影響が出てきます。
しかし禁煙することで、この危険性が下がっていくことも、研究の結果解っています!
禁煙をすることで「歯周病へのかかりやすさ」は4割も減りますし、手術後の治療経過も禁煙者は非喫煙者とほとんど差が無くなります!
ちなみに他の病気でも、肺がんにかかる危険は喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですが、禁煙すると4年で2.0、5年で1.6、10年で1.4倍と着実に落ち着いてきます。
今喫煙されている方で、禁煙を少しでも考えている方がいらっしゃれば、歯科医院でもできることからサポートさせていただきますので、気軽にお声掛けください(^-^)
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