妊娠中はお口の中のリスクが上がるのはなぜ?
投稿日:2024年9月27日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!歯科衛生士の笠原です(^^)ようやく涼しくなってきましたね🍁秋は果物が美味しいので幸せです🍇みなさんは秋といえばこれ!といった食べ物はありますか?
お口の中は妊娠中にも重要なことをご存知ですか?妊娠中に定期検診や治療が必要な理由をお伝えします!
①妊娠中はお口の中のリスクが高まるから
妊娠期はつわりなどによる生活・食習慣の変化に加え、女性ホルモンの影響で様々な口腔疾患発症リスクが高まる時期です!
・つわりで歯をきちんと磨けない
・つわりによる胃酸逆流のほか、酸っぱいものを好んで食べるので口内が酸性になりやすい(お口の中が酸性に傾くと虫歯が繁殖しやすくなります)
・一度に食べられる量が少ないので、食べ物を口にする回数が増える。結果、歯の再石灰化(溶けだした歯を元の状態に戻す働き)が起こる時間が短くなる
・ホルモンバランスの変動によって唾液がねばつくようになり、歯周病菌が繁殖しやすくなる
②早産や妊娠合併症のリスクと関連するから
妊婦の歯周病が、早産や低体重児出産と関連することが明らかになっています。
妊娠中に、虫歯菌や歯周病菌がお口から体内に入り込んでしまうと、妊娠37週未満で出産してしまう早産や、新生児の体重が2,500gに満たない低体重児出産を引き起こす可能性があるといわれています。
飲酒や喫煙でも同様のリスクがあるとされていますが、それよりも歯周病のほうが危険性は高いことがアメリカの研究によってわかったのです。
【妊娠期のお口の中の変化】
①歯肉炎・歯周炎
亢進した女性ホルモンが、歯周組織における免疫応答などに様々な影響を与えるようになります。特に女性のホルモンを好む歯周病を悪化させる細菌は爆発的に増殖します。
さらに、つわりや生活習慣の変化などにともなう口腔内環境の悪化も加わり、妊婦の半数以上に歯肉の発赤や腫脹、出血などを特徴とする妊娠性歯肉炎が発症します。
②妊娠性エプーリス
発症原因は不明ではありますが、磨き残しや歯石、不適合の被せ物、叢生などの歯並びが誘因になることに加え、亢進した女性ホルモンが歯周組織代謝系に影響していると考えられます。
ホルモンバランスが正常に戻ることで、大体は落ち着いてきます!
③むし歯
つわりにより、歯磨きができず間食の回数の増加、さらに唾液の緩衝能の低下などが重なり、むし歯の発症リスクが高まります。
④口臭
歯肉炎が悪くなるにつれて、お口の中の環境悪化に伴ない、口腔内の細菌由来の口臭が発生しやすくなります。また、頻回な嘔吐があると、胃の内容物、胃酸が逆流し口臭が生じる可能性が高くなります。つわりが治まると安定期以降でも、唾液分泌が低下してしまうと、口腔内の
違和感とともに口臭も増加します。
以上の口腔内のトラブルが起きる可能性が考えらえます。定期検診に行くことでお口の中の状態を確認することができるので安心です!
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