金属を使わない治療で健康へ!メタルフリー治療!
投稿日:2019年11月25日
カテゴリ:院長ブログ
「メタルフリー治療」
この言葉を聞いたことはありますか?
金属を使わない治療のことです。
日本の歯科治療において多くの金属治療が行われています。
金属は虫歯治療後の「つめ物」「かぶせ物」などで使用し、多くの日本人の口の中には金属が入っています。
「歯科医院で入れたものだから体には何も問題ない」
「体に金属が入っていても国が認可をしているから大丈夫」
こう思っている方が今でも多くいます。
しかし、日本の保険診療で使われている銀歯(12%金銀パラジウム合金)は金属アレルギーや体に害を与える影響から世界中探しても日本でしか使用されていない金属なのです。
成分は銀:50%前後、パラジウム:20%、金:12%、銅:20%、その他(亜鉛、スズ、インジウム、ガリウムなど)
銀だけではなくて工業系で使われる金属が多く入っています。
しかも歯と銀歯では硬さが違うので徐々に適合が悪くなり再度虫歯になるリスクがあります。
「金属アレルギー」とは
金属がイオン化して長い年月をかけて発症すると言われています。
症状:接触性皮膚炎・掌蹠膿疱症・扁平苔癬・偽アトピー性皮膚炎・舌痛症 ・ 口唇炎・舌炎
特にパラジウムは金属アレルギーの危険性が高く、欧米では人への使用を禁じられています。
パラジウムはスマホに使用されている工業用触媒として使用されている金属なのです。
これには1958年に制度化された「国民皆保険制度」が大きく影響しています。
保険診療で使えるように今から60年以上前の医療や技術がベースになって作られた日本独自の金属です。
医療は日進月歩です。10年も前の治療はひと昔と言われます。
60年前の医療であっても今でもスタンダードな医療はありますが、銀歯の金属については制度化されるときに当時の補綴学会(今でもある日本の補綴治療の中心の学会です)からは当時に以下の見解が出ています。
「総医療費や日本の経済力からみて代用合金の使用もやむを得ないが、その際でも、金銀パラジウム合金をもって代用合金の許容限界とし、しかもできるだけ早い時期に金合金に移行すべきである。」 日本補綴歯科医学会・歯科用金属規格委員会報告
銀歯は元々は代用合金として作られた材料なのです。
高度成長期を経て日本は先進国となりました。
「できるだけ早い時期」は訪れず60年以上経っても今でも代用合金を使っているのが現状です。
日本は良くも悪くも変わらない国と言われています。
保険制度は変えることはできません
しかし、患者さん自身で考え方を変えることは可能です。
ではどうすれば良いのか。
答えは3つです。
1.今後の歯科治療において金属を使わない治療を受ける。
治療例としてはレジン充填(保険制度でも対応可能な場合もあります)やセラミックでの修復治療が代表とされます。
日本は接着技術が世界でもトップクラスなので安心して治療を受けていただけます。
2.虫歯にならないようにホームケア(ご自宅でのケア)・プロケア(歯科医院でのケア)を行う。
当たり前かもしれませんが、これが一番の対策です。
当院では予防歯科に力を入れています。
定期検診にお越し頂くことが大切です。
3.今入っている金属を全て変える。
すでに入っている金属はメタルフリー治療のために除去することが可能です。
当院での治療例は治療説明「メタルフリー」にあるのでご覧になってください。
現在、日本は「人生100年時代」と言われています。
健康であるためには歯は欠かせません。
携帯電話はガラケーではなくスマホが主流になってきました。
歯科治療も世界の標準で考えませんか?
川手歯科医院
川手良祐
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