タバコで歯周病の発見が遅れる!?口の中の着色の原因や防御力の低下にも繋がる?
投稿日:2023年9月2日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!歯科衛生士の笠原です(^^)暑い日が続いていますが、体調に気をつけて夏を乗り切りましょう!
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口は、体の中で1番初めにタバコの影響を受ける部分であることをご存知でしょうか?タバコの煙や成分は、口の中に入り、粘膜や歯ぐきから吸収されます。
まず、タバコの成分についてお伝えします。タバコの煙には数千もの化学物質が含まれています。この煙の中には、三大有害物質である①ニコチン②タール③一酸化炭素や、70種類以上の発がん性物質が存在していると言われています。
①ニコチン➡︎ ニコチンは化学物質としては毒物に指定されています。タバコの葉に含まれていて強い依存性があり、なんとヘロインやコカインなどの麻薬と同じくらい依存性が高いとされています。また、強い血管収縮作用(血管を細くする)があり、歯ぐきからの血流を阻害してしまいます。
②タール➡︎ タール(タバコのヤニ)はタバコの煙から一酸化炭素やガス状の成分を除いたものを
指します。多数の有害物質や発がん性物質が含まれています。喫煙により歯が黄色くなることもタールが原因です。
③一酸化炭素➡︎ 一酸化炭素は酸素と比べて200倍以上ヘモグロビンと結びつきやすいという性質があります。一酸化炭素があることにより、ヘモグロビンは酸素と結びつくことができず、血液の酸素運搬能力が低下してしまい、酸素不足に繋がります。
このような有害物質により、喫煙は歯周病の大きなリスクとなることがわかっています。ここでリスクとして4つの例をお伝えします。
①ニコチンの血管収縮作用
喫煙者は血流の流れが悪くなることにより、酸素や栄養が不足してしまったり、老廃物をうまく除去できないことがあります。
②白血球の機能の抑制
白血球は歯周病菌に対抗する免疫としての働きを持ちますが、喫煙者は細菌に対する白血球の機能が抑えられてしまい、自身への防御機能が低下してしまいます。
③歯ぐきの繊維化
喫煙者の歯ぐきの血管は細くなってしまっているため、炎症が起きていても出血などの症状が出にくく、歯周病が発見が難しくなります。
④繊維芽細胞の抑制
繊維芽細胞という歯ぐきの傷を治す働きを抑えてしまうことにより、歯周病の治りが悪くなってしまいます。
また、以上のことから歯周病の治療には禁煙が重要であることがわかります。
タバコを吸わないことにより、歯ぐきの状態は回復し、免疫や細胞の働きが向上し、歯周病のリスクの低下と治療効果が上がります。定期検診に行くことで自分では気付けないお口の状態を知ることもできて安心ですね!!
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