歯石除去、歯周病の治療
日本歯周病学会認定医の川手玲美子が歯周病治療についてご説明いたします。
今回は、当院が最も得意とすると言ってもいい、歯周治療についてお話します。
治療内容をホームページに載せることは患者さまから許可を得ています。
皆さんは、歯医者さんに行って「今日はお掃除をしましょう。」と言われたことはありますか?
お掃除とは、何をしているのでしょうか?
当院では、まず最初に必ず歯茎の検査を行います。この検査は、ちくちくして痛い!と言われがちですが、歯茎の腫れ具合や歯周病の状態を確認するためにとても重要な検査です。
この写真は、当院にしっかり通院されている、健康な歯茎の方のお写真です。歯茎は薄ピンクをしており、歯と歯の間に腫れも認められません。
この写真は、久しぶりに歯科医院を受診された方の写真です。歯と歯の間に歯石が見え、更に歯茎が赤くなる程腫れています。
歯周病の治療では、実は多くの場合はすぐに歯石は取れません。
理由としては、腫れが強い状態で歯石を取ると、歯茎が下がったり、知覚過敏の症状が強く出たりするからです。
衛生士が汚れをさっと取って、治りましたと言うのが俗に言う「歯のお掃除」です。
当院では、[歯科衛生士の介入がなくても、ご本人でしっかりと歯磨きができる環境を作ること]を目標にしています。
ご自身の歯の磨き方を見直していただく。それが出来たところが、この写真です。
ご自身の歯ブラシだけで、ここまで歯茎の腫れが退いています。
ここから衛生士の出番です。
まず、歯茎より上についている歯石を取り除きます。
スケーリング(歯石除去)でもマイクロスコープを使用する事で細かい歯石の除去も可能となります。
その後、歯茎の治りを待つ時間をいただきます。これはとても重要な期間です。受付で「次回のご予約は2週間後でお取りします」と言われた事はありませんか?直ぐに予約をとって!と思われがちですが、ここでご自身の歯磨きがどれだけ出来ているか、次の検査の時に歯茎の治りを見ながら確認しています。
歯茎の腫れが退いた事を確認して、次のステップに向かいます。歯茎より深いところに器具を入れて、歯石を取ります。
歯茎に隠れる歯の表面は、手のひらほどもあると言われています。それを、小さな器具で少しずつ取っていくため、重症度により2回~6回ほど回数がかかります。
当院では、衛生士も顕微鏡を使って歯石をとります。また、歯石を取るうちに歯茎の状態は変化し、使用した方がいい歯ブラシや、清掃器具も変わる事があります。ご自身に合った歯ブラシを常にご案内していきます。
最初に行った歯茎の検査は、歯茎の治りを待ちつつ確認のために2回~4回行います。この検査で、ご本人の努力と衛生士の努力で歯茎の腫れが退いてきているか、最初の検査と比較しながら確認しています。
年齢・性別 | 39歳 女性 |
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治療費 | 保険診療が基本ですので保険診療のルールに則る費用 |
治療期間 | 2ヵ月(歯茎の状態によって変動) |
治療回数 | 3回 |
リスク | 歯茎が腫れている状態で歯石除去を行うと知覚過敏が起こる可能性もあります。 |
ただの歯のお掃除、ではなく、当院でスペシャルな歯周病の治療を受けませんか?