MTAセメントを使用し神経を抜かない治療
現在の歯科治療では神経を抜くことは激減しています。
2020年は川手歯科医院で神経を抜いた治療は「ゼロ」でした。
上記の写真のように神経が露出してもMTAセメントを用いることで神経を抜かずに済むことが非常に多くなっています。
過去のブログにもあるとおり「MTAセメント」を用いた治療が主流になっているためです。
「マイクロスコープ」「ラバーダム」を併用し治療することでより質の高い治療が可能です。
現医療は日進月歩です。
常に学び続ける必要があり、川手歯科医院では常にその姿勢をもち最新の治療を学び、実践しています。
現在、川手歯科医院で行なっている神経を抜かない治療をご説明致します。
「MTAを用いた神経を抜かない治療」は更に確実性を高めた治療法を行なっています。
(治療内容をホームページに載せることは患者さまから許可を得ています)
右上の中間あたりの歯の治療です。
症状はなく、一見すると綺麗だったのですがマイクロスコープで虫歯を発見しました。
レントゲンを撮影すると神経まで達する大きな虫歯が見つかりました。
患者様に説明を行い、神経を抜かずに残す治療を選択され治療を行いました。
精密な治療を行うときには「ラバーダム」は必須です。
唾液から感染を防ぎ、水分から接着不良を防ぎます。
(ラバーダムが適応にならない場合もあります)
歯だけ見えるようにしマイクロスコープ下で治療を開始しました。
写真の棒の先の丸い部分で歯を削ります。当然ながら小さい方が余計な歯を削らずにすみます。
マイクロスコープ下では肉眼では使えない先が小さくて細長いバーを使用することが可能です。
虫歯は目では見えません。
「う蝕検知液」という虫歯を染める液体を使用します。
洗い流すと虫歯が染まるので虫歯を目で見ることができ、確実に除去することが可能です。
細かい場所はエキスカ(右図)などの器具で丁寧に虫歯を除去します。
虫歯除去すると途中で神経が露出しました。
神経の上部は感染していいたので除去を行いました。
神経がある管には血管もあります。綺麗な毛細血管が見えた時点で感染源の除去は終了です。
MTAセメントを詰めて無事に神経を抜かずに残すことができました。
その後、コンポジットレジン充填を行い、治療は終了です。
この際も当然ながらマイクロスコープを用いて高倍率で治療を行なっています。
治療後のレントゲン写真です。
虫歯があった黒い部分は綺麗に充填されています。
上記のように精密な治療を行うことで神経を抜かずに済むことが非常に多くなっています。
患者:25歳、女性
費用:MTA治療 38,500円/税込(2020.11現在)
治療回数:1回
リスク:MTA治療を行っても神経の状態によっては保存できないこともあります。治療前に十分な検査・診断が必要になります。
神経を抜くと2度と元には戻せません。歯を多く削るので歯の寿命は短くなってしまいます。
当院では可能な限り神経を抜かない治療を第一に考えています。
上記の方は今は何の不自由もなく快適に生活されています。
いつでも川手歯科医院までご相談ください