神経を残した方がいいのはなぜ??
投稿日:2024年6月29日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは♪
歯科衛生士の安藤です!
毎日暑いですね(><)
今年は6月から30°を超える日もあり、本格的な夏はどうなってしまうんだろうと思う日々です…
みなさん、今年も熱中症にはお気をつけください😌
今回は神経についてのお話をしたいと思います!
歯医者さんに行くと
「よかった、神経は残せそうですね」や
「神経をとるしかなさそうです」
といったことを言われたことがありませんか?
どうして歯医者さんは歯の神経をなるべく残そうとするのでしょうか?
神経を取ってしまうと以下のデメリットがあるからです!
①:歯が死んで脆くなる
②:歯が変色する場合がある
③:痛覚がなくなりトラブルに気づけなくなる
④:歯茎に痛みが出る場合がある
⑤:再治療が必要になることが多い
上記の5点について、さらに詳しく解説します。
①:歯が死んで脆くなる
抜髄をして歯髄を失った無髄歯は、歯が死んでしまい脆くなります。 先述した通りですが、歯髄には血管が通っており、この血管から栄養や水分が歯に供給されています。抜髄した無髄歯は栄養の供給がなくなり、枯れ木のように脆くなってしまいます。
強い食いしばりや外部からの衝撃、硬いものを噛んだ際などに、健康な歯と比べて無髄歯は容易に歯が割れたり折れやすくなります。過去の論文では、根管治療を行なった歯の喪失リスクは、前歯で1.8倍、奥歯で7.4倍に上昇するという報告もあります。
②:歯が変色する場合がある
抜髄すると歯が茶色や黒色に変色してしまう場合があります。
原因としてはさまざまなことが考えられますが、抜髄で血管を失ったことで、歯の代謝能力が失われたことが挙げられます。代謝能力が失われると、歯の組織の変性物などが象牙細管と呼ばれる歯の内部を通る細い管に沈着し、時間と共に変色するのです。
このような原因で変色した歯は、外側からのブラッシングなどでは白くならず、専用の治療を受けなければいけません。
③:痛覚がなくなりトラブルに気づけなくなる
抜髄のメリットとして痛みがなくなることをあげましたが、痛みが無いことはデメリットにもなります。
痛みがないということは、歯に異変が起きていても自分で気づけなくなる、ということです。そのため抜髄をした場合は、定期的に歯科で検診を受けたり、メンテナンスを受ける必要が出てきます。
④:歯茎に痛みが出る場合がある
抜髄してからしばらく時間が経ったあと、歯茎に腫れや痛みが出る場合があります。
抜髄したことで空いた歯の中の空間に菌が感染し、その菌が歯茎に到達することで、歯茎の腫れや痛みを引き起こします。歯茎にまで菌が到達してしまった場合、再度治療が必要になりますが、抜髄よりも大掛かりな治療が必要になる場合も多いです。
⑤:再治療が必要になることが多い
せっかく抜髄をしても、治療方法やその時の状況にもよりますが再度根管治療が必要になる可能性は残ります。
抜髄は歯の根の内側の非常に細やかな空間が治療の対象となります。実際、歯髄の露出している部分は0.5mmにも満たないことが多く、肉眼での視認ができないほどです。
特に保険診療の限られた時間と設備の中での治療では、根管内部を傷つけたり汚れが残って、再治療が必要になることは多々あります。
このような事態を引き起こさないためにも、一度目の治療で適切に抜髄処置を行うことで、再治療の可能性を低下させることにつながります!
歯の状態にもよりますのでレントゲンなどの検査をしてからの判断になりますが、当院は可能な限り神経を保存する治療をしています。
お気軽にご相談ください☆
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