歯磨きしてもむし歯になるのはなぜ?磨けていない?
投稿日:2025年4月12日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!
歯科衛生士の小澤です♪
4月になり、だんだんと暖かくなってきましたね(^^)
今回のテーマは、むし歯についてです!
歯を磨いていてもどうしてむし歯になってしまうのでしょうか?
毎日ちゃんと歯磨きをしていたのにむし歯になった、、という方も多いです。
まず、むし歯になる仕組みを説明します。
「細菌」「歯質」「糖質」の3つが条件が揃って「時間」が経過するとむし歯が発生すると考えられています。
細菌→ミュータンス菌の量(むし歯の原因菌)
歯質→人それぞれの歯の強さ
糖質→食生活習慣
通常、口の中には様々な種類の細菌が数多く住んでいます。むし歯の病原菌としては、ミュータンス菌といわれるものがよく知られています。
ミュータンス菌は、私達が食事やおやつなどで摂取する食べ物や飲み物に含まれる糖分を栄養にして増殖し、その際に菌の周囲にネバネバのグルカンというノリのような物質を放出します。これによって歯に強力に付着して、そこでたくさんの細菌の集合体が形成されます。これが増えて歯の表面の白い汚れとなったものが、プラークというものです。
また、この細菌は同時に乳酸も作り出します。そうするとプラークの中は酸性になり、接触している歯の表面のエナメル質は酸によって溶けてしまいます。この現象を脱灰といいます。この歯が溶ける状態がずっと続くと、ついには穴があいてしまって、いわゆる「むし歯」ができてしまいます。
また、歯並びもむし歯になる原因の一つです。歯が重なっているところや隙間が空いているところに歯ブラシが届かずプラークが溜まったりすることでリスクが高くなります。
なぜ歯磨きしなくてもむし歯にならない人がいるのでしょうか?
①口の中のむし菌数が少ない
②甘いものをほとんど食べない
③唾液がたくさん出ている
④歯がもともと強い
唾液には、細菌の活動を抑えたり、洗い流したりする作用が備わっています。そんな唾液が普段からたくさん出ている人は、歯磨きを少しサボったくらいでは虫歯ならないかもしれません。
また、唾液の中には歯の傷を修復する成分も含まれており、歯を強くすることも可能です。フッ素によって歯が強くなるのは、唾液の中にリン酸やカルシウムが含まれているからです。
むし歯を防ぐためには、この3つの輪の重なりの部分を小さくすることが重要です。「歯みがきによる細菌の除去」「間食のとり方に気をつけるなどの食生活の配慮」は効果はありますが限界があり、輪をなくすことはできません。
一方「フッ化物の利用」は歯質の強化をするもので、これら3つの予防手段を組み合わせて実践することでリスクが減少し、むし歯を予防することができます。
丁寧に歯磨きをしていても、むし歯になってしまう方はいます。
一人一人に合ったケアの方法などお伝えしますので、不安なことがあれば担当の歯科衛生士にお声がけください(^^)♪
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